成長戦略には、6つの柱があります。

富山県がこれからも力強く経済成長し、県民のウェルビーイング向上を実現していくため、次の6つの柱を成長戦略の中核として定め、目標実現に向けてみなさんと共にワンチームとなって実行していきます。

は、成長戦略のKPI(成果指標)をわかりやすく表したものです。

真の幸せ(ウェルビーイング)戦略 真の幸せ(ウェルビーイング)戦略

  • 県民と共に“しあわせ”が向上する地域づくりに取り組み、人が集い、人も暮らしも澗うウェルビーイング先進地域富山へ!

みなさんは、富山の暮らしを幸せだと感じていますか?富山は統計指標による幸福度ランキングで上位にランクインするほどの幸福県だと言われています。一方で、社会が成熟しGDPのような客観的な経済指標から、一人ひとりの主観的な幸福指標へと、社会のものさしが変わってきています。
幸せの指標は人それぞれ。ひとりひとりが「今、とても幸せです!」と話せる地域には、きっと個性豊かな多様な人材が集まるでしょう。

人材集積こそが成長のスタート

富山の“当たり前”は宝物

蛇口をひねれば出てくるおいしい水。スーパーで販売されている新鮮な魚。雄大な立山連峰に囲まれた美しい景色。わたしたちが普段“当たり前”だと感じている日常こそ、富山ならではの魅力的な資源そのもの。この富山の宝物を県民一人一人が県内外に発信すること、それをきっかけに富山に人々が引き寄せられてくる。多様な人材が集まれば、地域の新しい価値が産まれる成長のスタートになります。
富山に住んでいる人も、新しく富山に入ってくる人も、多様な人材が、生き生きと暮らせるウェルビーイングな環境づくりに取り組んでいきます。

若い女性の真の豊かさ(ウェルビーイング)向上

女性の幸福が人を呼ぶ

一見、富山は共働きで女性の社会進出が進んでいるように見えますが、女性の管理職率や男性の家事時間は全国平均より低いのです。「女なんだから」「女のくせに」といった意識を持ったままでは、本当の女性活躍は実現できません。まずは意識を変える。そして男性の家事や子育てへの関わりを増やすなど、女性を取り巻く環境の改善が重要です。
また、富山では若い女性の県外への流出が進んでいます。女性が幸福になれない県では、移住者も増えません。既婚・未婚、子どもの有無、働き方などの多様性を受け入れ、“決めつけない”ことで、若い女性のウェルビーイング向上に取り組みます。

「流出防止」ではなく「出入りの活性化」を

ワクワクの仕掛けをつくろう

夢や才能のある個人を富山というひとつの場所に縛り付けるのではなく、日本へ世界へ羽ばたく“基地”でありたい。チャレンジャー支援の文化と制度があるということは、新しいことが常に起きている“ワクワク”が生まれる地域であるということ。富山がそんな地域になれば、“ワクワク”な出会いやチャンスを求めて、県外からも人が集まってくるのではないでしょうか。流出を防ぐのではなく、出入りを活性化させることでウェルビーイングの高い地域社会を実現します。

まちづくり まちづくり

  • 地域が主役となってまちづくりを進める官民連携の組織を創出!
  • 富山の自然・風土×新しい文化で、持続可能なプロジェクトを創出!

ひとりひとりが「自分らしくのびのびと活動できている!」と実感できるまちは、外から見ても居心地がよさそうに見えるし、うらやましく思える。男尊女卑を廃し、やりたいことにチャレンジできる、そんな自由な風土を築き、そこに引き寄せられた人々と共に富山の未来を創っていきましょう。

県内の人が幸せになり、
県外の人を惹きつけられる
富山らしい個性的なまちづくり

個性が育つまちが人を惹きつける

個性を輝かせられる自由な風土文化や、美しい自然、新しい出会いがある場所には、新たな価値を産み出す“クリエイティブ人材”が集まり“ワクワク”する価値が産まれます。ワクワクが生まれる富山として、県外からも人を引き寄せられるまちづくりに取り組みます。

ものまねでない「富山らしい」まちづくり

既に“ある”を再編集しよう

地方が東京を真似するだけのまちづくりをしていては、どこも同じになってしまいます。海と山との距離の近さや、路面電車などの近代的な都市景観と立山連峰の雄大な自然景観の共存。人の温かさ。守られてきた伝統。美味しい食。富山ならではの豊かな資源を再編集し、新たな価値を産み出していきます。

新型コロナなどの感染症や

自然災害に対応できるまちづくり

安全安心こそがまちづくりの基盤

新型コロナなどの感染症や、近年増加している台風や地震などの自然災害。富山県は自然災害が少ないと言われていますが、万一への備えは大切です。また、コロナ禍で進んだリモートワークやサテライトオフィスの誘致を推進します。

ブランディング(広報・観光・移住) ブランディング(広報・観光・移住)

  • 「富山=ウェルビーイング」を確立する「○○といえば富山」の創出!
  • 世界に評価され人を惹きつける、ウェルビーイングを象徴する場を創出!

富山のありのままの日常こそ、一番の地域資源。私たちが日常と向き合い、暮らしの中の幸せを発信していく。ほんの小さなことに思えるかもしれません。でも、ひとつひとつの小さな幸せのシェアが、富山のフォロワー・関係人口を増やす大きな波を巻き起こしていくのではないでしょうか。

暮らすように旅する観光

ストーリーが伝わる体験を

富山で暮らす日常の幸せな生活そのものを私たちがシェアするのは、実は大切なこと。用意された観光資源ではなく、既にある資源が強みです。訪れる人々を“旅の人”としてではなくあたかも地域の住民として歓迎し、地元の人々とのふれあいから富山の日常やストーリーを体感できるような観光に取り組みます。

高付加価値な観光

富山の本物を魅せる

知的好奇心が旺盛で自分の人生をより豊かにすることを求めている本物志向の人たちを呼び込むための、高付加価値な「ハイエンド観光」は伸びしろが大きいと言われています。富山ならではの特別な体験を、質の高いサービスとして提供できる事業者の育成を後押ししていきます。

一人一人が富山の魅力を発信

まずは富山を知ろう

スマホやSNSが普及し、誰もが発信者になれる現代。富山に縁がある一人一人がメディアとなって富山の暮らしや魅力を全国全世界に発信していくことは、富山のファンを増やす大きなエネルギーとなります。「富山には何もない」ではなく、まずは「富山には○○がある」を知ることから始めましょう。

新産業支援 新産業支援

  • デジタルの活用や世界的な潮流を見据えた取り組みにより、全国有数の付加価値率を実現!
  • 新たなサービスや市場などを生み出し、県民一人あたりの県内総生産を増加!

私たちの生活をこの先もずっと持続可能にするためには、やはり稼ぐことのできる地域でなければなりません。地元企業の生産性や経営力を磨き上げ、多様な人材の育成と集積に取り組みます。MADE IN TOYAMAのもので県外や国外からの消費を呼び込み、自立した経済圏を成り立たせます。

これからの時代に生き残る企業づくり

突き抜けた人材、多彩な仲間を集めよう

ウェルビーイングを目指すには、人材戦略は重要なポイント。型にはまりきらない突き抜けた人材が必要です。企業も成長していくためには多彩な人材を活かすことのできる経営力を磨き上げることが重要になっています。

地元企業の育成や、県外の消費を呼び込み、

自立した経済圏を目指す

富山が潤う仕組みをつくろう

県外の資本に頼りすぎない自立した経済循環を目指すことは、従業員や経営者のやりがいや当事者意識にも繋がります。また、eコマースや観光を含む域外からの消費を呼び込みむことも大切です。

県内企業のDX化や

高付加価値化の支援

だれ一人取り残さないDX化の推進

富山の経済成長には、県内企業の成長が不可欠です。生産性向上のための県内企業のDX※化や、商品・サービスの高付加価値化をバックアップしていきます。

データサイエンスや

STEAM教育など人材育成の強化

大人も学び続ける時代

大人も学び続けるためのリカレント教育※の推進。また、データサイエンス教育やSTEAM教育※、多様な生き方や社会参加を受け入れる学校教育などにより、変化する時代に対応できるクリエイティブな人材を育成します。

※DX(デジタルトランスフォーメーション) : ITを利用して、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること。

※リカレント教育 : 働き始めた後も就労と教育を交互に繰り返すこと。

※STEAM教育 : Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた教育概念。

スタートアップ支援 スタートアップ支援

  • 新たな上場企業1社または同等に地域に貢献する企業の複数創出!さらに大学発ベンチャー企業を10社以上設立!

現在の富山発の代表的な企業も、はじめは数人から立ち上げたベンチャー企業でした。しかし、今、次世代を担う新しいベンチャーがまだ育ってきていないのではないでしょうか。みんなで固い土を耕し、意欲ある種に水や栄養を与え、芽吹かせていく。挑戦を応援する文化を築いていきましょう。

スタートアップ(起業)にチャレンジする人が、
のびのびと活躍できる環境づくり

出る杭を応援しよう

次世代の成長のエンジンとなる企業を育てられる土壌を富山につくりたい。短い期間で大きな飛躍の可能性がある“スタートアップ”をどんどん産み出すために、突き抜けた人材、いわゆる変わり者やチャレンジャーといった“出る杭”型人材を見出し支援していく環境を整えていきます。

チャレンジャーを支援するコミュニティ形成

保守的な風土からの脱却

富山は男性中心の年功序列文化や保守的な風土が根付いていると言われています。既存の文化慣習を尊重しつつも、チャレンジャーがのびのびと活動できるように変わらなくてはなりません。県としても、スタートアップの相談体制や、出会いの場となるコミュニティづくりなど、チャレンジャーを全力でサポートします。

代替わりで成長する「跡継ぎベンチャー」を支援

ピンチをチャンスに

富山には、高い技術力を持つ中小企業がたくさんあります。企業が経営者の代替わりによって生まれ変わる“跡継ぎベンチャー”は革新的な経営力を持つ跡継ぎの登場により急成長を遂げるケースが多くあり、大きな伸びしろです。スムーズな代替わりや「跡継ぎ」による新たなチャレンジを支援します。

県庁オープン化 県庁オープン化

  • 地域に出て活躍する“越境人材”の県庁職員を育成!
  • ‘‘デジタルにより公共サービスが便利な自治体’’全国トップ5を実現!

例えば県庁のホームページを開いたとき、どこに見たい情報が掲載されているのかわかりにくくては困りますよね。みなさんの目線に立った行政情報の見える化を進めていくと共に、県民のみなさんとともに富山の未来を考え、つくりあげていけるような仕掛けづくりを進めます。

県民や地域との交流を活発にし、
県庁を活性化します

堅苦しいイメージからの脱却

県民のみなさんや地域のために、県庁が果たす役割りは多様化しています。しっかりと応えていくため、県庁職員が民間企業や団体で働く機会を設けたり、民間企業経験者を採用したりと、県庁内外の“人の交流”を活発にしていくことで県庁の活性化に取り組みます。

若者や女性職員の積極的な登用と

オープンな文化づくり

多彩な人材が集う県庁へ

県庁が率先して、優秀な若者や女性など多様な人材の積極な登用に取り組みます。職員が地域のボランティア活動や、多様な人との関係づくりの場に一県民として積極的に参加できるよう、ワークライフバランスの取れた働き方を進めます。
特に、男性の育児休暇取得や日常の育児参加に力を入れて取り組みます。

県庁DXとオープンガバメント※

県民目線に立った情報発信

県庁が持つ情報のオープン化やDXに取り組むのはもちろんのこと、県民の皆さんの目線に立ったわかりやすい情報発信をしていくことが大切です。また、政策づくりへのデジタルツールを介した県民参加を推進し、官民連携が行いやすい開かれた県庁を目指します。

※オープンガバメント : 開かれた政府