富山県成長戦略とは?
かつてのバブル時代のような、経済成長による物質的な幸せを実感することが難しい現代。だからこそお金に換算できない価値観が求められています。近年、「身体的、精神的、社会的に満たされた状態」、幸せの実感などを表す言葉として、『ウェルビーイング』という言葉が、国内外で注目を集めています。
収入や健康といった外形的な価値に囚われず、自分らしく生きられる、そんな『ウェルビーイング』の向上を目指し、次世代の価値を産む人が育ち集まる富山となるため、新たな成長戦略に富山県はスピード感を持って取り組んでいます。
県では、「富山県成長戦略会議」での議論を踏まえ、2021年8月に、本県の成長戦略のビジョンとして、新田知事のメッセージとあわせて「幸せ人口1000万~ウェルビーイング先進地域、富山~」を打ち出しました。県民が生き生きと自分らしく暮らす、そんな富山県に魅力を感じる多くの方が富山に集い、共に発展していくことを目指しています。
世界保健機関(WHO)憲章の前文において、「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(=well-being)にあること」と定義
富山県は、水深1,000mの海(富山湾)と標高3,000m級の山々(立山連峰)、二つの距離が非常に近い、世界的にみても稀な地形を有しています。この高低差4,000mが生む雄大な自然環境によっておいしい水や、食の多様性、災害の少ない安全な土地など、ウェルビーイングを目指すための『幸せの基盤』が揃っています。
「県内人口1OO万人」という考え方に縛られていてはもったいない。富山で暮らす人だけでなく、富山で仕事する人、よく訪れる人、生まれ育った人など、愛着を持って関わるすべての人が、 富山の仲間です。
皆さんと共に、幸せという大きな傘のもと、「幸せの関係人口1OOO万人」を目指していく。それが、富山県成長戦略が掲げるビジョン「幸せ人口1OOO万〜ウェルビーイング先進地域、富山〜」です。
富山県成長戦略会議とは
新しい富山県のさらなる発展に向けたビジョンや戦略を策定するため、2021年2月に「富山県成長戦略会議」を設置しました。会議の委員には、第一線でご活躍の県内または本県ゆかりの実業家や専門家などに就任いただき、幅広い分野について突き抜けた議論が行われました。また、戦略の6つの柱ごとにワーキンググループを設置し、戦略を実現するための具体的な施策等について検討を重ねました。
この成長戦略会議やワーキンググループでの議論、県民の皆さんと共に成長戦略を考える「富山県成長戦略ビジョンセッション」やパブリックコメントでのご意見などを踏まえて、2022年2月に「富山県成長戦略」を策定しました。同年7月には、戦略の取組みを着実に実行に移すため、KPIを定めるとともに、ワーキンググループを発展的に解消してプロジェクトチームを設置するなど、機動的かつ効果的に議論を進めています。